再生デザインと軍艦島の動き
中村享一
世界文化遺産アジア学術検討会講演 in 北京
World CulturalHeritage Asia Academic Symposium in Beijing 2004.11.01

01.はじめに
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2.軍艦島への提案と反応-
長崎の都市の再構築
03.21世紀に残す試金石
04.事例からの学習-別府
05.事例からの学習-豊後
06.事例からの学習-長崎
07.事例からの学習-桂離宮
08.建築と再生

09.建築再生デザイン会議
10.軍艦島再生の胎動
11.軍艦島への提案

12.まとめ
13.参考資料

「都市住宅7605」 軍艦島立面図

3年後の1994年に「21世紀に残す試金石」というタイトルの展覧会が福岡で開催されました。「長崎の軍艦島を21世紀への試金島へ」と提案しました。

軍艦島は長崎半島の南西に浮かび、炭坑の島として発展しました。1974年、炭坑の閉山とともに無人島になりましたが、日本の近代建築史上きわめて貴重な宝島です。
大正時代には9階建ての鉄筋コンクリートが群をなして並び、一時は人口密度が世界一になった時もあります。厳しい自然環境の中で人工的に作られた海上都市であり、島の中には映画館、幼稚園、マーケット、病院等が整っていました。又、水と緑は大変貴重なものとして取り扱われていました。

1990年代、私達は地球規模での環境を考えなければならない時を迎えました。軍艦島はそのことに多くのことを語りかけています。

近代産業の問題、高密都市の問題、自然環境の問題…。「軍艦島は21世紀の試金島になり得るか!」と提案しました。写真は全て約半紀前のものです。しかしまた、反応がなく何も動くことはありませんでした。

軍艦島 (C)西日本新聞
F都市と変わらない団地風景 「よむ」 「軍艦島実測調査集」 露店商店街
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